おみやげばなし。
たいへん長いこと、ごぶさたいたしました。
「どうしているかな~。。。」と
ご心配だった方も、いらっしゃるかと
案じていました。
この一か月は、本当にいろいろなところへ行きました。
私は、旅が好きです。
ある場所から場所へ、風のように動いているとき
なぜか私は、ものごとが、あるべきところにあると感じるのです。
たくさんのひとと出会い、たくさんの景色を見て
ほんとうに豊かに、多くのことを学びました。
おみやげを買い過ぎて、何から渡したらいいのか
わからないひとのように(笑)
どんなことをお伝えしようかと、
こころのスーツケースを開けてみたのですが
とりあえず、出てきたお話おをひとつ。
鹿児島市内での公演の翌日、私は霧島へ行きました。
朝、ホテルのお部屋で窓の外を眺めながら、お茶を飲んでいると
ぱさっと音がして、空から2羽のハトがベランダに降りてきたのです。
くーくーと泣きながら、ベランダに佇んでいる、小さな2つの生き物。
その、ふるふるした姿を眺めていたら、なんだか話がしたくなって
私は、小さな声を出しました。
うーとあーの中間くらいの、小さなささやきを聴いたとたん
ハトたちは、ふっとこちらを向き、
開いた窓からひらりと、部屋に入ってきました。
ああ、聴いてくれたんだ。
と、そのとき私は思いました。
もしかしたら、彼らはただ、部屋のなかに
何か食べられそうなものを、見つけただけかもしれないけれど
ことばも、考えもない、どこかとてもやさしい場所で
2つのいのちに触れた気が、私にはしたのです。
ハトたちは、首をかしげながら、
しばらくのあいだ、私の声の満ちた部屋にとどまり
私が、「来てくれて、ありがとう」と言うと
また、ぱさりとベランダに降り、ふたたび空へ帰って行きました。
ひとが、おいとまごいをするときのような
すてきなタイミングでした。
写真は、飛び立つ直前、
「撮ってもいいですか?」と尋ねてから撮ったハトと、
彼らが消えていった、霧島の広い空。
5月 29, 2009 | Permalink




